JR九州、異色の「日韓航路」から撤退へ

JR九州は2024年12月23日、取締役会において、連結子会社であるJR九州高速船の船舶事業撤退について決議したと発表しました。これにより、1991年にJRグループ初の国際航路として就航した日本と韓国を結ぶ福岡~釜山間の運航が終了することとなります。

船舶事業の撤退については2024年2月に、高速船「QUEEN BEETLE(クイーンビートル)」の船体への浸水が確認されたものの、国交省九州運輸局に報告せず運航を継続、さらに浸水警報が鳴動しないように警報センサーの位置を上部にずらすなどしていたことが判明。国交省による監査にて乗務員や取締役などに対し聞き取り調査と事情聴取が行われ、8月13日より運休していました。

JR九州は、JR九州高速船の安全管理体制を見直し、会社全体での安全意識の醸成に取り組むとともに、船体のハード対策を検討を実施。しかし、ハード対策を施しても船体へのクラック発生のリスクを完全に払拭することができず、運航再開のための確実な安全が担保できないと判断。今後の継続的な事業運営等を総合的に勘案した結果、船舶事業から撤退することを決定したとしています。

「クイーンビートル」は2020年に新造されましたが、コロナ禍の影響で2022年11月4日に就航。わずか2年足らずでその役目を終えることになりました。

 

船体が今後どうなるか・・どこかで運行を継続してほしいが・・・